2007年6月5日、アクアンティブ傘下のアトラスは複数サイトを横断した広告の重複接触とコンバージョンついての調査結果を公表した。2007年第1四半期の広告主16社のトラッキングデータを分析した。3億件のクッキー、50億回のインプレッション、170万回のコンバージョンが対象。まずリーチに注目すると、広告接触者の30.1%は複数サイトで接触していた。コンバージョンに注目すると、コンバージョンの66.7%は複数サイトで広告に接触したひとによるものだった。つまり、複数サイトでの広告重複接触者は、リーチの3分の1、コンバージョンの3分の2を占めていた。複数サイトでの広告重複接触者のコンバージョン率は、単一サイトでの広告接触者の2倍だという。これら数値は広告主ごとに開きがあるので、あくまで参考に留めるべきだろう。過度なフリークエンシーによる効率の低下を避けつつ、複数サイトを組み合わせて重複接触を設計することが大切なようだ。コンバージョンの起点として、一般的にはその直前のクリックしか評価しないが、もっと視野を広げてすべての広告接触を評価する必要があるという。
ザトレードデスクのレポートによると、消費者は「ウォールドガーデン(Walled Gardens)」より「オープンインターネット(Open Internet)」の利用時間が長く、ウォールドガーデンに広告費を集中させると機会を損失する可能性があるという。 オープンインターネットの未来 | The Trade Desk https://www.thetradedesk.com/jp/open-internet その指摘に間違いはない。しかし、もし「オープンインターネットはウォールドガーデンよりよいもの」と読み解くならそれは間違いで、オープンインターネットとウォールドガーデンのそれぞれに長所があると理解すべきだろう。「オープン」という言葉には、開放的で、民主的で、透明な印象があり、一方の「ウォールド」という言葉には、閉鎖的で、独占的で、不透明な印象がある。そのせいか、ウォールドガーデンが悪者扱いされることがあるが、ウォールドガーデンではプラットフォームが利用環境やデータを集中管理しているからこそ、ブランドは正確に、安全に、容易にマーケティングを行えている。 先日たまたま見かけたビデオで、ウォールドガーデンとオープンインターネットの長所短所を整理しているシーンがあるので紹介しておく。オープンインターネットの短所を要約すると「Not Easy」だ。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000035203.html