織田浩一氏が2006年のニュースを振り返っている。今年は織田氏とニューヨークを回る機会があったが、訪問先企業の発言でいまだに印象に残っているひと言がある。「ブランドは消費者に忠誠を誓えるか」だ。ブランドは消費者から忠誠を誓ってほしいと考えているが、逆にブランドは消費者に忠誠を誓えているのか。消費者に衷情を尽くしているのか。消費者を見くびっていないか。これはよく考えると、ブランドと消費者だけの問題でなく、広告会社の問題でもある。ブランドと消費者が忠誠を誓い合うためには、ブランドの代弁者であり消費者の代弁者である広告会社の姿勢が問われるだろう。広告会社は、ブランドと消費者が幸せに結婚するための仲人になりたい。しかし、世知辛い競合コンペが多く、仲人は疲弊ぎみだ。ブランドは仲人を何人も立てて、結婚のプランを何案も提案させる。しかも無料で。この構造は何とかならないのか。まず仲人に忠誠を誓わずして、幸せな結婚ができるのか。と、大きな声でいえたらなあ。えっ、仲人なんていらないって?はいはいどうぞご自由に。
インスタグラムは、月間利用者数が30億を超えたと発表。同時に、アプリ起動時にリールを優先して表示する試験をインドで開始することを明らかにした(先日公開されたiPad用アプリと類似の仕様)。また、グローバルでも機能の構成を見直し、DMをナビゲーションバーの中央に配置する。 In India, Instagram debuts a Reels-first experience for its mobile app https://about.fb.com/news/2025/09/in-india-instagram-debuts-a-reels-first-experience-for-its-mobile-app/ インスタグラムの責任者であるアダムモッセーリ氏によると、インスタグラムの成長はDMとリールとおすすめが牽引している。今回の変更はその動向を反映したものといえよう。 View this post on Instagram A post shared by Adam Mosseri (@mosseri) 各種プラットフォームのナビゲーションバーの配置は、サービス提供者の期待や思惑が反映されるため、注目している。ユーチューブやティックトックなど、新規投稿ボタンをナビゲーションバーの中央に配置するものが多いが、インスタグラムはDMを中央に配置することにした。Xは「Grok」を中央に配置していて、AIアシスタントに注力していることが分かる。一方、LINEヤフーは「LINE」のナビゲーションバーの中央を「VOOM」から「ショッピング」に変更する予定だ(2025年度第2四半期決算説明会資料より)。縦型短尺ビデオの流行に対応すべく「VOOM」を前面に打ち出したものの、競合のティックトックなどは強力であり、ショッピングに勝ち筋を見つけようとしているのではないか。