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Internet Marketing & Creative Forum 2007

2007年5月10日、宣伝会議がオンラインマーケティングとクリエイティブについてのイベント「Internet Marketing & Creative Forum 2007」を開催した。盛況でほとんど満席。
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インターネット時代に価値を創造する戦略 - 企業のマーケターは何を志すべきか
インスパイア 成毛眞氏
リヴァンプ 玉塚元一氏
(モデレーター)宣伝会議 田中里沙氏
リヴァンプの玉塚氏によると、マーケティングにはコミュニケーションと商品力が欠かせないという。インターネットによってコミュニケーションの可能性が広がったいま、これまで以上に商品力が大切になってくると主張。コミュニケーションと商品力をシームレスな組織でマネジメントする必要性を訴えた。インスパイアの成毛氏も、インターネットによって顧客の声が届くようになったと指摘。これまでは、顧客の声を吸い取ろうとするとその仕組みを作らねばならなかったが、インターネットによってそれが不要になったという。しかし、その顧客の声を活用していない会社が多いと課題を挙げた。一方、玉塚氏はインターネットを評価しつつも、フォーカスグループで顧客の声をリアルに聞くことも有効と訴えた。顧客の声の衝撃を経営管理層がともに体感することにより、意識の統一が図れるという。モデレーターの田中氏が成毛氏に日本の広告費の将来を尋ねると、5兆円に減ることはないだろうが7兆円に増えることもないだろうとバッサリ。広告費の構成は変化しても、総額は変わらないだろうという考え。
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クリエイティブキーワードは「ボーダレス」
TYOグループ
グループ各社が手を組み、あらゆる境界を意識しない包括的なクリエイティブチームを組織し、ワンクリエイティブ・マルチプラットフォームを実現するという。サントリー「PEPSI NEX」の事例などが紹介された。
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クロスメディアマーケティングに革命を起こすケータイ広告の可能性
サイバード 中島謙一郎氏
モバイル動画配信サービス「日テレNEWS24」における動画インフォマーシャルを紹介。メルマガ中のピクチャー広告またはテキスト広告をクリックすると、動画インフォマーシャルが再生される。商品の機能を解説したり、商品の誕生ストーリーを紹介したりするのに有効だ。サンヨー「AQUA」の広告のクリック率は20%以上だったという。パケット定額制のアクティブな利用者が多いため、動画を抵抗なく視聴してくれる。次に紹介された松下電器産業の動画インフォマーシャルは、既存動画の流用でなく、このために改めて作成されたもの。パワーポイントのスライドのように、大きな文字を多用して音声によるナレーションを省いていた。
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国内外の最先端企業に学ぶネットマーケティング戦略
日産自動車 野口恭平氏
NTTドコモ 夏野剛氏
(モデレーター)宣伝会議 田中里沙氏
まずNTTドコモの夏野氏がスライドを利用してプレゼン。パソコンによって家庭にいながら買い物ができるようになったが、携帯によってどこでも買い物ができるようになったという。モバイルコマース市場の拡大には期待してよさそうだ。日産の野口氏は、アメリカの日産による「Second Life」の活用を、デモを交えて紹介。2006年8月に「Second Life」に土地を買い、10月から本格参入しているという。「Sentra」をバーチャル試乗できる。また、2007年5月に発売されるXboxのゲーム「Forza Motorsport 2」では、サーキット内の看板に広告を出稿しているという。プル型環境におけるブランディングの肝は「(できるだけリアルタイムに)つなげて巻き込み共有する」ことらしい。
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ユーザーの関心を高めるWEB動画・リッチコンテンツ・マーケティング
資生堂 山本コージ氏
日清食品 白澤勉氏
GT INC 内山光司氏
日清食品の白澤氏が仕掛けた「FREEDOM」はDVDとしても販売しており、売れ行きは好調とのこと。ヤフーで何度か3日間限定で配信されているが、毎回80万回くらい視聴されているらしい。資生堂の山本氏は「UNO」の事例を紹介。男性若年層がテレビを見ていないことに気付いてしまったという。テレビ広告に多数のバージョンを制作して、それをウェブにそろえることで話題喚起をねらった。GTの内山氏によると、リッチコンテンツのリッチ度の本質は、ファイルサイズやビットレートのリッチ度でなくエンタテイメント性のリッチ度だという。リッチコンテンツはユーザビリティを乗り越えるとの考えも示した。
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感性に訴えるマイクロソフトのリッチコンテンツ・ブランディング戦略
マイクロソフト 笹本裕氏
2007年7月7日の「Live Earth」コンサートを「MSN」でストリーミング配信することをはじめ、マイクロソフトがリッチメディアに積極的に取り組んでいることを訴えた。ナイキの「キメワザバトル」なども紹介された。
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行動ターゲティング広告の実験と分析結果
NECビッグローブ 杉岡圭氏
博報堂とNECビッグローブが2007年1月から2月に行った実証実験結果を公表した。その実験では、4,400万インプレッション(200万ユニークユーザー)のうち800万インプレッション(25万ユニークユーザー)が行動ターゲティングだったという。トラフィック効果やポストインプレッション効果は、同社が4月にプレスリリースしたとおり。広告接触によるロイヤルティ向上についてアンケートの分析結果が紹介されたが、アンケートの設計が不適切だった。ビッグローブでは7月から行動ターゲティングおよび性年齢ターゲティングを開始するという。
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進化する口コミマーケティング - 話題を誘発する仕組みづくり
ナイキジャパン 蓑輪光浩氏
ジャーナリスト 佐々木俊尚氏
ナイキの蓑輪氏は「NIKEiD」のマネージャー。バイラルビデオが話題になった「Nike Cosplay」(AKIBAMAN)について紹介した。ナイキとしては「premium consumer experience」を提供したかったという。「premium」は「special」「unexpected」に分解できるが、注目したのは後者。期待と裏切りの中間、ポジティブな予期せぬ裏切りだという。バイラル施策の特徴として、トラフィックの減少が緩やかだとか。バイラルの発生させる要素は、ウソ?ホント?(どちらなのか謎に)、言葉はいらない、フィジカル(動き)、毒素、優越感。成功の秘訣は、骨太な企画、細かい演出、社内に通す近道(ハンコは少なく)、チームワーク、遊び心だという。最後はこの分野に知見が豊かな佐々木氏との対談。炎上の防止について話が及ぶと、炎上の不安はあったと告白。しかし、事前にお客様相談室スタッフに案内するなど、周到な準備をしたようだ。
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宣伝会議の中村さま、田上さま、ありがとうございました。

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ザトレードデスクのレポートによると、消費者は「ウォールドガーデン(Walled Gardens)」より「オープンインターネット(Open Internet)」の利用時間が長く、ウォールドガーデンに広告費を集中させると機会を損失する可能性があるという。 オープンインターネットの未来 | The Trade Desk https://www.thetradedesk.com/jp/open-internet その指摘に間違いはない。しかし、もし「オープンインターネットはウォールドガーデンよりよいもの」と読み解くならそれは間違いで、オープンインターネットとウォールドガーデンのそれぞれに長所があると理解すべきだろう。「オープン」という言葉には、開放的で、民主的で、透明な印象があり、一方の「ウォールド」という言葉には、閉鎖的で、独占的で、不透明な印象がある。そのせいか、ウォールドガーデンが悪者扱いされることがあるが、ウォールドガーデンではプラットフォームが利用環境やデータを集中管理しているからこそ、ブランドは正確に、安全に、容易にマーケティングを行えている。 先日たまたま見かけたビデオで、ウォールドガーデンとオープンインターネットの長所短所を整理しているシーンがあるので紹介しておく。オープンインターネットの短所を要約すると「Not Easy」だ。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000035203.html