グーグルが「TrueView 動画広告」の受容性を確認するための調査をアメリカで実施した。「TrueView 動画広告」がスキップされないためには、最初の5秒で好奇心をつかむことが大切であることが確認された。テレビなどで何度も視聴された広告はスキップされがちだが、視聴者が自分でフリークエンシーを制限してくれることは、無駄な広告支出の削減につながるので歓迎すべきことだ。広告がスキップされても、それまでにブランドの要素を露出できていれば、無料の広告効果を獲得したことになる。
ボストンコンサルティンググループが、線形ファネルから影響マップへの移行を提唱している。これまでマーケッターは、認知から購買に至る消費者ジャーニーを直線的なファネルとして捉え、そこにさまざまなタッチポイントを強引に当てはめてきた。その旧来モデルは、戦略、予算配分、コミュニケーションを簡便に管理できて有用だが、リソース配分やメッセージの誤りにより機会を逃すリスクがある。消費者の複雑なジャーニーに対応する柔軟なフレームワークとして、影響マップを提唱している。 It’s Time for Marketers to Move Beyond the Linear Funnel https://www.bcg.com/publications/2025/move-beyond-the-linear-funnel 影響マップは、ストリーミング、スクロール、検索、ショッピングを消費者の主要な4つの行動として挙げ、それらが認知から購買までの過程の複数の段階で重複して影響を及ぼしていることを整理する。タッチポイントの影響力は、注視度、関連度、信頼度で決まる。影響力とリーチを組み合わせ、タッチポイントの優先順位を考える。複雑なアプローチになるが、AIの活用により実行できるとしている。 旧来の線形ファネルでは、「認知獲得に有効なのはビデオ。ユーチューブで認知を獲得しよう」という発想になりがちだが、グーグルによるとユーチューブは購買プロセスの全体に影響を与えているという。注視度、関連度、信頼度のそれぞれで、ユーチューブは消費者に高く評価されているという。 The new rules of influence: Rethinking the consumer journey https://business.google.com/us/think/search-and-video/video-influence-on-consumer-purchase-decision-process/