スキップしてメイン コンテンツに移動

インターネット広告のターゲットリーチ測定手法

ウェブサイトのオーディエンスの属性は、コムスコアネットワークスやネットレイティングスが提供するデータで把握できる。しかし、インターネット広告を出稿したあとで、リーチしたオーディエンスのデモグラフィックスの構成、ターゲットごとのリーチやフリークエンシーを把握することは困難だ。ダブルクリックはそれを明らかにする3つの方法についてパイロットテストを実施して、2005年6月6日に報告書を発表した。その3つの方法とは、コムスコアネットワークス、ニールセンネットレイティングス、インタラクティブマーケットシステムズによるもの。広告会社のメディアベスト、エムワン、ユニバーサルマッキャンが協力した。そもそもなぜインターネット広告のターゲット属性は把握できないのか。それは、ブラウサーが広告配信サーバーにデモグラフィックス情報を伝えないからだ。また、クッキーは削除されることもあるし、同じひとでも複数のパソコンから利用すると重複してカウントしてしまう。オーディエンスパネルは、職場パネルに偏りがあったり、特定キャンペーンをターゲットごとに分析するには代表性が不十分だったりする。また(これは英語圏のアメリカならではの問題であって日本では無視してもよいが)、トラフィックの4分の1以上が外国からということもあるらしい。
------------------------------
1. コムスコアネットワークス「広告イメージキャプチャー」
すべての広告クリエイティブを事前にコムスコアに提供。コムスコアは150万人のパネルのブラウザーに表示された広告のうち、イメージマッチング技術で適合する広告のみを解析。
------------------------------
2. ニールセンネットレイティングス「パネルクッキーマッチング」
クッキーを利用。ニールセンネットレイティングスの10万人以上のパネルとひも付けられるようにトラッキング用ピクセルを設定。
------------------------------
3. インタラクティブマーケットシステムズ「個人的確率モデリング」
広告配信サーバーのレポートとネットレイティングスのパネルデータを関連付け。出稿期間や出稿量を考慮してモデリング。
------------------------------
いずれの方法も、まとまった出稿量がないとターゲットごとのリーチやフリークエンシーを正確に測定できない。また、ダブルクリックはいずれかの方法を推奨しているわけではない。報告書のダウンロードはこちら。
http://www.doubleclick.com/us/knowledge_central/documents/RESEARCH/dc_targetdemo_0506.pdf
------------------------------

このブログの人気の投稿

線形ファネルから影響マップへ

ボストンコンサルティンググループが、線形ファネルから影響マップへの移行を提唱している。これまでマーケッターは、認知から購買に至る消費者ジャーニーを直線的なファネルとして捉え、そこにさまざまなタッチポイントを強引に当てはめてきた。その旧来モデルは、戦略、予算配分、コミュニケーションを簡便に管理できて有用だが、リソース配分やメッセージの誤りにより機会を逃すリスクがある。消費者の複雑なジャーニーに対応する柔軟なフレームワークとして、影響マップを提唱している。 It’s Time for Marketers to Move Beyond the Linear Funnel https://www.bcg.com/publications/2025/move-beyond-the-linear-funnel 影響マップは、ストリーミング、スクロール、検索、ショッピングを消費者の主要な4つの行動として挙げ、それらが認知から購買までの過程の複数の段階で重複して影響を及ぼしていることを整理する。タッチポイントの影響力は、注視度、関連度、信頼度で決まる。影響力とリーチを組み合わせ、タッチポイントの優先順位を考える。複雑なアプローチになるが、AIの活用により実行できるとしている。 旧来の線形ファネルでは、「認知獲得に有効なのはビデオ。ユーチューブで認知を獲得しよう」という発想になりがちだが、グーグルによるとユーチューブは購買プロセスの全体に影響を与えているという。注視度、関連度、信頼度のそれぞれで、ユーチューブは消費者に高く評価されているという。 The new rules of influence: Rethinking the consumer journey https://business.google.com/us/think/search-and-video/video-influence-on-consumer-purchase-decision-process/

サイバー、広告レポート作成のAIアシスタントを提供

サイバーエージェントが、広告のレポートを作成するAIアシスタント「シーエーアシスタント」を広告主に提供。AIとの対話を通じて、広告主がいつでも自由にレポートを生成できる。分析コメントやグラフまでAIが生成する。 https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=32299

X広告、美的スコアを価格に反映へ

Xは広告の品質ポリシーを変更して、広告のテキストにハッシュタグやURLを含めることを禁止し、複数の絵文字を含めるべきではないとした(日本と韓国に限り絵文字の制限は除外)。見苦しく気を散らせる要素を排除して、広告の体験と効果を改善しようとしている。品質ポリシーの充足度に応じて広告ごとに美的スコア(aesthetic score)を付与し、それが広告の価格に反映されるようにするという。 X Believes in Better Ads for All https://x.com/XBusiness/article/1950565881920045066 Quality policy https://business.x.com/en/help/ads-policies/ads-content-policies/quality-policy https://t.co/isOiURi1dB — Business (@XBusiness) July 30, 2025 この変更は「Beautiful Ads. Better Results.(美しい広告。より良い結果。)」として紹介されている。 Yesterday, we unveiled major upgrades to our ads platform, making X the best place to grow your business. Here’s how Grok and other cutting-edge solutions are transforming ads 👇 pic.twitter.com/oUJvlzkN16 — Business (@XBusiness) August 7, 2025 昨日、広告プラットフォームの大幅なアップグレードを発表し、Xを広告主様のビジネス成長に最も最適なプラットフォームにするプランをお伝えしました。 Grokやその他の最先端ソリューションがどう広告に革新をもたらしているか、こちらをご覧ください 👇 pic.twitter.com/2PF6JUCduX — Marketing JP (@MarketingJP) August 8, 2025 https://www.adweek.com/media/x-will-give-brands-lowe...