大柴ひさみ氏の著書「YouTube時代の大統領選挙」をいただいた。アメリカ在住のマーケッターが見たオバマキャンペーンのドキュメント。著者がブログに投稿した記事の変遷を通じて、市民を巻き込んだオバマ旋風を追体験できる(著者がオバマ氏の支持者であることを割り引いて読むべきかもしれないが)。この本の中では「インスパイア」という表現がよく出てくる。オバマ氏の言動が市民をインスパイアするというのは、感激させたりその気にさせたりするという意味だ。オバマ氏の政策にインスパイアされたというよりは、正直に本音で向き合おうとする真摯な態度、ソーシャルメディアで直接会話しようとする姿勢にひかれていったように感じられる。「Yes We Can」というスローガンに象徴されるように、「I」でなく「We」を主語として語りかけたことが、市民に共感や自信を与えたようだ。オバマ氏をひとつのブランドととらえれば、オバマキャンペーンの成功はマーケッターにとって示唆に富んだケーススタディになるだろう。大統領就任直後にホワイトハウスのウェブサイトの運営方針として打ち出されたキーワード「Communication」「Transparency」「Participation」は、オバマ氏の施政方針でもあろうし、多くのブランドが消費者とのエンゲージメントを得るために満たすべき属性ともいえるのではないだろうか。
松竹が映画「俺ではない炎上」のプロモーションとして、生成AIを活用したコンテンツ「絶対にバズるSNS」を公開。理不尽な粗探しの思考プロセスを学習させたAIが、投稿画像1枚から炎上シナリオを自動生成する。体験人数の上限に達したとのことで短期間で終了したが、斬新な炎上疑似体験として話題に。no planが企画制作。 https://note.com/noplan_inc/n/n74fcba7fad3a