ペイドメディア、オウンドメディア、アーンドメディアを「トリプルメディア」と呼ぶのは和製英語。海外では3つのメディアの頭文字をとって「POE」と呼ばれるのを見聞きしたことがあるが、それもそれほど一般的な呼称ではないようだ。F5デジタルコンサルティングのグレゴリーバージ氏は、3つのメディアを「POEM」と呼んでいる。文字通りの詩を書くなら、インスピレーションと紙とペンがあればよいが、「POEM」を書くなら、目的に沿ったストラテジー、ひとつのストーリー、魅力的なメッセージ、多数のメディアや端末への適応、消費者ニーズへのフォーカス、チャネルのミックスが必要だという。特に目新しい指摘ではないが、「紙とペンを使うだけではなく複数のメディアや端末も」「紙やペンの品質よりも読者のために」といった比喩がおもしろい。グレゴリーバージ氏は、10月に開催されるアドテック東京のスピーカーにもなっているようだ。
クリエイティブエックスが、クリエイター(インフルエンサー)の制作した広告とブランドの制作した広告を大量に分析したところ、クリエイター広告はブランド広告と比較して、広告に推奨される要件を満たしていなかった。クリエイター広告のうち、冒頭3秒以内にブランドを示しているものは51%で、プラットフォームや配置ごとの推奨秒数に収まっているものは46%で、セーフゾーンを順守しているものは3%だった。クリエイターコンテンツとしての真正性を尊重するとブランドとの適合性は後回しになりがちだが、クリエイターコンテンツを広告として使用するなら広告の推奨要件をもっと満たさないといけない。クリエイター広告は戦術であり、ブランド戦略から外れた戦術であるなら無駄でしかない。 The Creator Paradox Report: Are Creators Really Effective? https://learn.creativex.com/are-creators-really-effective https://www.adweek.com/commerce/nearly-half-of-meta-creator-ads-ignore-key-best-practices/