時事通信社の湯川鶴章氏から著書「次世代マーケティングプラットフォーム」をいただいた。「広告の周縁が広告の終焉を加速する」には同意。広告会社が終焉(または縮小均衡)を避けるためには、周縁のビジネスにも手を広げるべきだろう。しかし、テクノロジーがカギとなる周縁のビジネスに、広告会社が既存のリソースで対応することは困難だ。これまでの広告ビジネスは極めてアナログであり、テクノロジーで競争するという慣習が広告会社にはない。広告市場は戦後ほぼ一貫して成長してきたため、ビジネスモデルを変革するほどの危機に直面したりそれを乗り越えたりといった経験が広告会社にはない。そもそも、危機を危機として正しくとらえる感覚すら麻痺しているかもしれない。周縁への対応については、広告会社より印刷会社のほうが何枚も上手だろう。印刷の周縁に絶えず目を配ってきた印刷会社は、この数十年で事業領域を一変させている。そのような変革の遺伝子が広告会社にはない。このところマスメディアの広告費が縮小しているが、これは不景気のせいなのだろうか。周縁のせいではないのか。景気が回復しても広告費が回復しないとき、広告会社はいよいよ「広告の周縁が広告の終焉を加速」していることに気付くだろう。
アマゾンが「Amazon DSP」ですべての広告主に「Brand+」を提供。ブランド認知キャンペーンを人工知能により自動で最適化できる。アマゾン内の購買行動や閲覧行動のシグナルから潜在顧客を割り出し、「Prime Video」や「Twitch」、およびアマゾン以外のパブリッシャーにビデオ広告を配信する。ファネル下部の成果を人工知能で自動最適化する機能としては、すでに「Performance+」を提供している。 Amazon Ads introduces Brand+, a new way to grow your business with AI-optimized TV ad campaigns https://advertising.amazon.com/library/news/brand-plus-ai-tv-advertising