行動ターゲティングのタコダシステムズが、テキスト広告のネットワークを今年の夏までに開始するらしい。テキスト広告というフォーマット、およびクリック単価の入札方式はグーグルやオーバーチュアと同じだ。しかし、グーグルやオーバーチュアは文脈ターゲティング、タコダは行動ターゲティングだ。過去30日間以内に自動車カテゴリーを訪問したひとにだけにターゲティングするようなことが、タコダならできる。問題はプライバシー擁護派の反発だ。現在、タコダの行動ターゲティングサービスはサイト単位で導入され、サイト運営者が個人情報を管理している。それによってプライバシー問題は抑えられている。広告ネットワークとして複数サイトをつなぐとき、もし個人情報まで相互に連携させるとしたら、プライバシー擁護派は黙っていないだろう。しかし、複数サイト間で個人情報を連携させないとしたら、広告ネットワークとしての魅力が半減してしまう。タコダの公式な見解を待ちたい。
インスタグラムは、月間利用者数が30億を超えたと発表。同時に、アプリ起動時にリールを優先して表示する試験をインドで開始することを明らかにした(先日公開されたiPad用アプリと類似の仕様)。また、グローバルでも機能の構成を見直し、DMをナビゲーションバーの中央に配置する。 In India, Instagram debuts a Reels-first experience for its mobile app https://about.fb.com/news/2025/09/in-india-instagram-debuts-a-reels-first-experience-for-its-mobile-app/ インスタグラムの責任者であるアダムモッセーリ氏によると、インスタグラムの成長はDMとリールとおすすめが牽引している。今回の変更はその動向を反映したものといえよう。 View this post on Instagram A post shared by Adam Mosseri (@mosseri) 各種プラットフォームのナビゲーションバーの配置は、サービス提供者の期待や思惑が反映されるため、注目している。ユーチューブやティックトックなど、新規投稿ボタンをナビゲーションバーの中央に配置するものが多いが、インスタグラムはDMを中央に配置することにした。Xは「Grok」を中央に配置していて、AIアシスタントに注力していることが分かる。一方、LINEヤフーは「LINE」のナビゲーションバーの中央を「VOOM」から「ショッピング」に変更する予定だ(2025年度第2四半期決算説明会資料より)。縦型短尺ビデオの流行に対応すべく「VOOM」を前面に打ち出したものの、競合のティックトックなどは強力であり、ショッピングに勝ち筋を見つけようとしているのではないか。