スマートフォンは携帯電話というより、通話機能の付いた小型のコンピューターだ。そこには、ハードウェア、OS、アプリやサービスという、持ちつ持たれつのレイヤーがある。アップル「iPhone」の開発者に対する姿勢を見ていると、過去にウィンドウズに敗北した経験から何も学習していないようだ。自分の都合で制限して支配しようとする。プラットフォームを問わない技術では市場を囲い込めないので、Flashも採用しない。HTML5はまだ草案にすぎず、最終的な勧告は数年先だ。それまで仕様の変更が予想され、開発者は互換性の確保に苦労するだろう。アップルは、顧客に接近することを開発者に許可するが、マイクロソフトは開発者こそ顧客だと考える。5年から10年もすれば、アップルはスマートフォン市場の5%ほどしか占有できないだろう。「iAd」はObjective-CとHTML5で制作するが、Objective-Cはプログラマーから評判が良くなく、開発コストが非効率だ。HTML5も、仕様変更にともなって何度もコーディングしなおしたり、複数のバージョンを用意したりしなくてはならないかもしれない。オーディエンスのセグメンテーションとターゲティング、第三者による配信やトラッキングは、アップルに受け入れてもらいたい。クローズドな戦略が短期的にしか通用しないことは、歴史が証明している。以上、抄訳。
ボストンコンサルティンググループが、線形ファネルから影響マップへの移行を提唱している。これまでマーケッターは、認知から購買に至る消費者ジャーニーを直線的なファネルとして捉え、そこにさまざまなタッチポイントを強引に当てはめてきた。その旧来モデルは、戦略、予算配分、コミュニケーションを簡便に管理できて有用だが、リソース配分やメッセージの誤りにより機会を逃すリスクがある。消費者の複雑なジャーニーに対応する柔軟なフレームワークとして、影響マップを提唱している。 It’s Time for Marketers to Move Beyond the Linear Funnel https://www.bcg.com/publications/2025/move-beyond-the-linear-funnel 影響マップは、ストリーミング、スクロール、検索、ショッピングを消費者の主要な4つの行動として挙げ、それらが認知から購買までの過程の複数の段階で重複して影響を及ぼしていることを整理する。タッチポイントの影響力は、注視度、関連度、信頼度で決まる。影響力とリーチを組み合わせ、タッチポイントの優先順位を考える。複雑なアプローチになるが、AIの活用により実行できるとしている。 旧来の線形ファネルでは、「認知獲得に有効なのはビデオ。ユーチューブで認知を獲得しよう」という発想になりがちだが、グーグルによるとユーチューブは購買プロセスの全体に影響を与えているという。注視度、関連度、信頼度のそれぞれで、ユーチューブは消費者に高く評価されているという。 The new rules of influence: Rethinking the consumer journey https://business.google.com/us/think/search-and-video/video-influence-on-consumer-purchase-decision-process/