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受動的アテンションと能動的アテンション

広告のアテンション(注視)は、再生時間やクリックなどの行動指標で測定されることが多いが、それでは不十分だ。カンターによると、アテンションは受動的なものと能動的なものに分類できる。受動的アテンションは視聴、能動的アテンションはエンゲージメント(ここでは感情の反応を指す)だ。カンターのアテンション測定パートナーであるアフェクティヴァは、表情分析でそれらを測定するが、受動的アテンションと能動的アテンションには相関がないことが明らかになっている。言い換えれば、視聴はエンゲージメントを意味せず、それぞれは独立している。感情を強く動かす広告は意思決定に影響を及ぼす可能性が高いため、能動的アテンションを追求することは重要だが、プラットフォームごとに文脈が異なるため、同じコンテンツが機能するとは限らない。イギリスのウーバーの事例では、ユーチューブで配信したテレビ広告は受動的アテンションが高かった。一方、ティックトックで配信したインフルエンサーによる広告は、視覚への訴えが弱く受動的アテンションは低かったものの、感情を揺さぶり能動的アテンションは高かった。

Attention beyond views for creative effectiveness
https://www.kantar.com/inspiration/advertising-media/attention-beyond-views-for-creative-effectiveness

ウェビナーで印象的だったスライドは次の通り。

ティックトックでは長尺のビデオ広告も視聴される。
ソーシャルメディアではユーチューブより再生されにくいが、ソーシャルメディアの方が受動的アテンションは得られやすい(再生時に視聴されやすい)。
受動的アテンションと能動的アテンションに相関はなく、視聴はエンゲージメントを意味しない。
インスタグラムとフェイスブックの広告は視聴を保ちやすく、ユーチューブとティックトックの広告は感情のエンゲージメントを得やすい。
長尺の広告は再生されにくくても、能動的アテンションにつながりやすい。

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