スキップしてメイン コンテンツに移動

アルゴリズム主導の広告が成長

電通グループの「世界の広告費成長率予測(2024~2027)」によると、アルゴリズム主導の広告(algorithmically-enabled ad spend)が世界の広告市場の成長を牽引するという。

電通グループ、「世界の広告費成長率予測(2024~2027)」を発表
https://www.group.dentsu.com/jp/news/release/001375.html

総広告費に占めるアルゴリズム主導の広告の割合は、2024年には59.5%、そして2027年には79.0%にも達する見通しであり、今後のメディア戦略に大きな影響を与え、市場の成長を大きく牽引します。

アルゴリズム主導の広告(費)は、英語では「algorithmically-enabled ad spend」と表現されている。レポートには「algorithm-driven」「algorithm-led」という表現もある。

Global Ad Spend Forecasts 2025: 5.9% Growth Predicted as Algorithmic Strategies Reshape Media Investments
https://www.dentsu.com/uk/en/media-and-investors/global-ad-spend-forecasts-2025-5.9-percent-growth-predicted-as-algorithmic-strategies-reshape-media-investments

As the industry enters what dentsu identifies as the algorithmic era, data-enabled advertising will increasingly shape media strategies, with algorithmically-enabled ad spend forecasted to reach 79.0% of total ad spend by 2027.

Ad Spend Dec 2024 - dentsu Global Ad Spend Forecasts Dec 2024
https://insight.dentsu.com/ad-spend-dec-2024/

レポートの冒頭には「The dawn of the algorithmic era for media」という見出しがあり、ブロードキャスト時代(broadcast era)、プレシジョン時代(precision era)を経て、アルゴリズム時代(algorithmic era)が到来しているとしている。消費者の日常を取り巻く情報、エンターテインメント、オンラインの購入機会などの多くはアルゴリズムに制御されており、ブランドもそのようなアルゴリズムを味方にして結果を得るメディア戦略が必要になる。同じアルゴリズムにより均質化され埋没してしまわないような手腕も求められる。

結局、アルゴリズム主導の広告の詳細な定義は不明だが、電通グループが提唱するアルゴリズム時代(algorithmic era)をより理解するためには、次の資料が参考になりそうだ。アルゴリズムによる自動化に対応したメディアプランニングが必要だという。

Dentsu Unveils Key 2025 Media Trends: The Algorithmic Era Drives Transformation
https://www.dentsu.com/us/en/media-and-investors/dentsu-unveils-key-2025-media-trends-the-algorithmic-era-drives-transformation-
https://insight.dentsu.com/2025-media-trends/

アルゴリズム時代(algorithmic era)と同じような概念を、過去にグーグルはプレディクティブ時代(predictive era)と表現していたようだ。

https://www.slideshare.net/slideshow/incibeta-ignite-googlemeasurement-stategy-1/228446695
https://www.youtube.com/watch?v=zhr2hwBBA9w

このブログの人気の投稿

アクセンチュア、ゆめみを買収へ

アクセンチュアが、モバイルアプリなどのデジタルサービスの企画開発を手掛けるゆめみの買収に合意。 アクセンチュア、株式会社ゆめみの買収に合意 https://newsroom.accenture.jp/jp/news/2025/release-20250508 アクセンチュアによる買収に合意 https://www.yumemi.co.jp/acn2025 アクセンチュアは合意の条件を非公開としているが、ゆめみの株式の49.8%を保有するセレスは、保有する全株式を約37億円でアクセンチュアに譲渡すると公表している。 連結子会社の異動(株式譲渡)および特別利益の計上に関するお知らせ https://www.release.tdnet.info/inbs/140120250508534397.pdf 株式会社ゆめみの株式譲渡補足説明資料 https://www.release.tdnet.info/inbs/140120250508534424.pdf https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/24/02485/

米国ネット広告費、2024年は15%増

IABによると、2024年のアメリカのインターネット広告費は前年比14.9%増の2,585億7,100万ドル。地政学的変動、金利変動、経済の不確実性といった不安定な状況があったが、大統領選挙やオリンピックといった大型イベントが追い風となった。広告カテゴリー別で成長率が最も高かったのはソーシャル。2025年の展望として、AI主導型広告、プライバシー規制、クリエイターエコノミーなどの潮流を挙げている。 Digital Ad Revenue Surges 15% YoY in 2024, Climbing to $259B, According to IAB https://www.iab.com/news/digital-ad-revenue-2024/ IAB/PwC Internet Advertising Revenue Report: Full Year 2024 https://www.iab.com/insights/internet-advertising-revenue-report-full-year-2024/

グーグル、現状のままクッキー維持へ方針転換

グーグルは「Chrome」のサードパーティークッキーを廃止せず、ウェブの閲覧に適用される設定を利用者が選択できるようにすると、2024年7月に計画を変更していた。それを受け、サードパーティークッキーの応否を選択するプロンプトが展開されるとみられていたが、ここへきてグーグルはその計画も撤回した。サードパーティークッキーの選択プロンプトは展開せず、現在のアプローチを継続する。利用者は引き続き、「Chrome」の設定画面から最適なオプションを選択できる。 Next steps for Privacy Sandbox and tracking protections in Chrome https://privacysandbox.com/news/privacy-sandbox-next-steps/ Chromeのプライバシーサンドボックスとトラッキング保護:今後のステップ https://blog.google/intl/ja-jp/company-news/technology/privacy-sandbox-next-steps/